蓄電池の運用会社(アグリゲーター)の提案は、同じ6つの質問で並べて比べる
同じ蓄電池でも、運用会社(アグリゲーター)によって収入が変わります。複数の提案を同じ基準で比べるための6つの質問と、試算を読むときの注意点をまとめます。

この記事の要点
- 収益は「どの市場で、いつ、どう運用するか」で変わります。複数の収益機会を組み合わせるサービスも出てきました。
- 見落としやすい論点は「充電側でも調整に協力して報酬を狙うか(ネガワット)」と「落札できる確率(約定率)」です。入札は落ちなければ収入になりません。
- 発表資料の「最大+7,500万円の差額」のような数字は、特定エリア・特定期間の平均を年換算した独自試算です。前提を確認せずに比べないでください。
なぜ同じ質問で比べるのか
運用会社(アグリゲーター=蓄電池を預かって市場で売り買いする運用代行会社)の提案書は、会社ごとに前提も見せ方も違います。2026年10月20日に発表された株式会社グローアップの「かせぐり」を一例に、提案を同じ土俵で比べるための質問を整理しました。特定のサービスを推奨するものではありません。
運用会社に聞く6つの質問
| 質問 | 確認する理由 |
|---|---|
| どの市場に出すか | 需給調整市場、容量市場、JEPXなど、市場ごとに収入の性質が違う |
| 試算の前提(エリア・期間・設備規模・比較相手) | 短期間の平均を年換算した数字は、季節や制度変更で大きくぶれる |
| 充電側(ネガワット)に対応するか | 放電だけでなく充電でも報酬を狙えるかで収益機会が変わる |
| 落札できる確率をどう上げるか | 入札は落ちなければ収入にならない。約定率の実績と工夫を聞く |
| 手数料の形と、試算が手数料を引く前か後か | 売上の何%か、固定費か。試算が手取りベースかを確認する |
| 実際の運用実績があるか | シミュレーションだけでなく、稼働中の蓄電所の実績を確認する |
試算の数字を読むときの注意
例に挙げた発表の「年間収益ベースで最大+7,500万円の差額」は、中部エリアの2026年4〜8月の5か月平均を年換算し、一次調整力の放電(ポジワット)入札だけの運用と比べた同社の独自試算です。設備の規模は記事に書かれておらず、同社も将来の収益を保証するものではないと明記しています。
mirAI assistの対応
系統連系申請と並行して、運用会社の提案の比較表づくりをお手伝いしています(時間制プラン・1時間3,300円)。申請の段階から運用を見据えておくと、連系後の立ち上がりが早くなります。

